塾でも、あるいは不登校・引きこもりカウンセリングでも、勉強することの大切さは教えています。勉強することによって得られる、情報収集力、思考力、集中力、忍耐力などは、大人になってからも必要な、人生を切り開く力となるので、偏差値などにこだわることなく、学生時代は勉強した方がいいことは、子供たちに教えています。
しかし、それだけで人生の成功・不成功は決まらないことも、子供たちには教えています。それは、人生の成功・不成功は、人間関係で決まる部分もあるからです。
単純に言いますと、人に好かれる人は成功しやすいですし、嫌われる人は不成功となりやすい、ということです。
社会に出ますと、ほとんどの場合、様々な人間関係の中で生きていきます。仕事であれば、職場の人間関係がありますし、家庭では家族という人間関係、何らかの集まりでしたら、やはりその中での人間関係があります。
そして、それぞれの人間関係の中で、好かれる人の周りには人が集まってきます。何かを為すためには、一人ではなく多くの人の力が必要です。多くの人が集まってくる人は、何かを成し遂げられる可能性が高い、ということになります。それが、人生の成功につながっていきます。
嫌われる人でも、ある程度の成功は成し遂げられます。その人が優秀であれば、経営など、何らかの分野で成功できるでしょう。しかし、そのような人の成功は、多くの場合、誰かを犠牲にして、あるいは踏み台にして、成し遂げられたものです。一時的には成功できたとしても、人心が離れていきますので、最終的には失敗したり、孤独であったりして、最終的な成功に至ることは少ないです。
難易度の高い大学に行きながら、失敗の人生を送った人の中には、人間関係でつまづいた人が結構な割合でいます。その人に何か人間性の部分で問題があり、例えば会社などで避けられ、孤立していたら、成功を収めることはできないでしょう。
学校では人間関係の大切さをあまり教えません。しかし、家などでは、できるだけその大切さを教えるべきです。他人に対して誠実であること、嘘を言わないこと、いろいろしてもらったら感謝して恩を忘れないこと、優しくあることなど、人間関係を大切にすることを教えるべきです。
人間関係を大切にする人には、徳が備わります。その徳は、簡単には得られないものです。長年、人間関係を大切にすることによって初めて、得られるものです。学生時代はあまり問われませんが、社会においてはその徳が大きな仕事をし、人生の成功・不成功につながっていくことを、子供たちに教えてあげてください。
Comments