現代の教育で欠けている、志を立てるカリキュラム
- 不登校・引きこもりカウンセリング「エンゼルアカデミー」
- 2020年12月26日
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不登校・引きこもり解決のためのカウンセリングをしていて、感じることがあります。それは、もし現在の教育で、志を立てるカリキュラムがあれば、不登校や引きこもりはかなり減るだろうな、ということです。
人生の中でどのように生きていきたいか、何を成し遂げたいか、という「志」。志があれば、苦しみも、失敗や挫折にも、ある程度耐えることができます。たとえ、そういうことに直面しても、「自分には成し遂げたいことがあるんだ」という志があれば、そういうものをはねのけることができます。
志は、いわば、前に進む情熱です。生きる原動力です。burning desire (バーニング デザイア)「熱望」という言葉がありますが、これが、志を持った時の心の状態に近いでしょう。燃えているわけですから、困難も何のその、前に進もうというエネルギーに満ち溢れているのです。
人生は、平均寿命をまっとうすると考えると、80年以上あります。長い時間です。その長い時間を、何か成し遂げたいことのために活かすことができたら、その人の人生はとても有意義で素晴らしいものになるのではないでしょうか。それだけの長い時間、自分が何を成し遂げたいか分からないまま、生きていくとしたら、やや空しい人生となるように感じるのです。
現代の教育では、この志を立てるカリキュラムが欠けています。知識教育ばかりが重視され、どういうふうに生きていきたいかを考えさせる場が、道徳のほんのわずかな時間を除きほぼありません。個人で努力する他ないのです。
最初から、医者になりたいとか、ピアニストになりたいとか、そのような志があればいいですが、普通はなかなかそうはいきません。やはり、志を立てるカリキュラムを教育の場に導入して、志が見つからない子供たちの支援をしてあげるべきでしょう。
看護師の育成に力を尽くしたナイチンゲールや、アフリカの奥地で人を医術で救ったシュバイツアー、日本の女子教育の草分けである津田梅子など、志を実現していった人々がいますので、そういう人の生きざまを学ぶカリキュラムなどを導入し、子供たちにとって共感する人がいたら、志を立てる支援となるはずです。
そういうカリキュラムは、ぜひ、教育の場に導入すべきだと私は考えています。
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